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農薬や化学肥料を減らして健康的に育った特別栽培米は、玄米で食べるのもおすすめ。栄養価が高く健康面に優れ、そのうえ安心しておいしく食べられる特別栽培米・玄米の魅力を探ります。
自然の力が引き出される特別栽培米
はじめに特別栽培米とはどういったお米なのかを説明します。特別栽培とは、農水省が定める農薬や化学肥料の使用基準をクリアした農産物につけられる名称です。
具体的には農薬と化学肥料の使用基準、成分基準がそれぞれ通常の5割減と決められており、その基準を満たして栽培され、かつ農水省の認定を受けたお米だけが特別栽培米ということができます。(注※基準値は地域によって異なります。また、ほかにも細かな栽培基準があります。)
このようなルールのもとで育てられる、特別栽培米の第一の魅力は、健康的に育ったお米を食べられるということ!
通常よりも農薬や化学肥料の使用を減らして栽培することで作物自身に育つ力がつきます。その結果、甘みやこくといった味わいの強さにつながると私たちは考えています。実際に当社の食味テストでは、特別栽培米の方が慣行栽培のお米と比べて、より香りと甘みがあるとの結果がでています。
また、厳しい栽培基準でつくられているので、安心して食べられるといった点も大きなアピールポイントです。
◯特別栽培米については、こちらの記事をご参考にしてください!
「特別栽培米」って何?どんなお米なの?米づくりのプロが詳しく解説します
玄米とはどんなお米?白米や分づき米との違い
近年、健康志向の高まりで注目されている玄米ですが、まずは玄米とはどういうお米なのか、白米や分づき米とはどのような違いがあるのか見ていきましょう。
実った稲は収穫と同時に脱穀します。脱穀とは稲穂からお米の部分を取りはずすことですが、このお米の状態をもみ(種もみ)といい、ここからもみ殻を取り除いたものが玄米です。玄米は皮やぬか層(米ぬか)でおおわれていて、この米ぬかを取り除くと白米になります。
一方、まわりのぬか層をある程度残して精米したものが分づき米になります。白米を100%として、精米歩合(ぬか層を削る割合)が50%だと5分づき米、70%だと7分づき米です。白米の状態だと表面にまだ薄くぬかが残っているのですが、これをさらに磨くと無洗米=米を研いだ状態となります。
つまり、精米歩合の少ない方から「玄米<分づき米(3分・5分・7分)<白米<無洗米」で、この精米の違いがお米選びの重要ポイントになってきます。
玄米食の大きなメリットは健康面にあり
一般的に食べられている白米は、玄米を精米したものですが、精米の過程で「ぬか層」と「胚芽」が取り除かれます。
このぬかや胚芽にはビタミン、ミネラルといった様々な栄養素がたっぷり含まれているので、精米しない玄米は白米に比べて栄養価が高く、スーパーフードともいわれています。
玄米に多く含まれている食物繊維は、便秘予防、整腸、血糖値やコレストロールの抑制に効果的な大切な食物成分です。
現代の食生活では不足しがちといわれ、健康維持のために積極的な摂取が推奨されています。かみ応えがある分、咀しゃくの回数が増えるという面でも、玄米食は健康にいいといえます。
その一方でデメリットとしては、よくかんで食べないと消化不良をおこす場合があるので注意が必要です。食べ慣れるまでは少しずつ試すことをおすすめします。
まだまだたくさんある!玄米のメリット
[caption id="attachment_1091" align="aligncenter" width="579"] 特別栽培米の玄米と白米の違い|御稲(みいね)プライマル[/caption]
栄養豊富で健康志向の方に人気があるイメージの玄米ですが、ほかにも優れたメリットがいくつかあります。健康にいいだけではない玄米の魅力をご紹介します。
魅力1.鮮度のよい白米が食べられる
白米や分づき米をおいしく食べるには玄米をその都度精米するのが一番です。白米の状態は酸化しやすく、どうしても日に日に味が劣化してしまいます。一方で、玄米は保存に適しているのでお米をまとめ買いしたい方、おいしいごはんを食べたい方におすすめです。
白米党の方もぜひ一度玄米を購入して、ご近所の精米所や家庭用精米機で精米したばかりの新鮮なごはんをお試しください!味の違いに驚くはずです。
魅力2.その日の気分で食べ方を選べる
ご自宅に家庭用精米機があれば、その日の体調や気分、おかずに合わせてごはんを玄米、分づき米、白米から選んだり、白米に玄米を混ぜるという食べ方もできます。最近は家庭用精米機の性能がよく、お手頃な価格になっているので、入手されると日替わりで色々なごはんの食べ方ができ毎日の食事がとても楽しく豊かになります。
さらにご自分で精米すれば新鮮なぬかが手に入るので、様々な活用ができてお得といった点も。例えばお菓子づくりに利用すれば、ぬかや胚芽の栄養を余すところなくたっぷり摂取することができます。
魅力3.自宅で発芽玄米や寝かせ玄米をつくる
玄米よりもさらに栄養価が高いと注目されている発芽玄米ですが、玄米を購入すればご自宅でつくることができます。玄米はいわゆるお米の種なので水につけておくと発芽しますが、発芽する際に胚芽(芽がでる部分)に栄養パワーが集中することから玄米より栄養価、ギャバ(GABAアミノ酸の一種で健康に良いと注目されている成分のひとつ)が高くなるのです。
寝かせ玄米も栄養価の高さとやわらかくもちもちとした味わいが特徴で、玄米よりも食べやすいと人気があります。
こちらは小豆と塩と一緒に炊いてから数日間保温をして発酵させてつくることから酵素玄米ともよばれています。
様々な楽しみ方ができるのも玄米の魅力です。
魅力4.環境にやさしい
お米のとぎ汁が川や海の汚れの原因のひとつであり環境によくないという自然保護の観点から、とぎ汁の出ない玄米食を取り入れている方も多くいます。
魅力5.食感がよくおいしい
健康にいいといっても毎日食べるごはんはおいしさが重要ですよね。玄米は食べづらい、おいしくないという印象を抱く方も多いですが、反対に味が好きで食べているという根強い人気もあります。ぷちぷちっとした食感、もちもちとしたかみ応え、よくかむことで口に広がる甘みなど白米とはまた違ったおいしさがあります。
おいしい玄米を食べるには炊き方に少しコツがいりますので次でご紹介します。
お米農家が教える玄米をおいしく食べるためのコツ~炊き方・食べ方・保存方法~
◯研ぐ
[caption id="attachment_1093" align="aligncenter" width="579"] 特別栽培米_玄米を研ぎ方|御稲(みいね)プライマル[/caption]
玄米はぬかをとる研ぎ方ではなく、ゴミをとるイメージで回すようにして研ぎます。浸水時間を十分にとれない場合やお好みに応じて、金ザルで外皮を傷つけるように研ぐと水の浸透がよくなります。
◯浸水※浸水時間の目安は24時間/水の量は白米と同じ玄米は外皮が固く水が浸透しにくいので下準備が大事です。しっかり水分が入るともちもちの食感になります。水分を入れるには、水に長い時間浸けておく方法と皮に傷をつけて浸水させる方法があります。
私たちのおすすめは前者で、食感がよく炊きあがります。後者の方法は十分な浸水時間がないときに。金ザルなどで玄米の皮を破るイメージで研ぐと外皮に傷がついて中心まで浸水しやすくなります。お好みで試してみてください。
◯炊き方※火加減や炊飯時間は白米と同じ玄米を炊くときは圧力がかかった方が中までしっかりふっくら炊けるので、圧力釜や土鍋を使うと上手に炊けます。最近の炊飯器には玄米モードがあるのでそちらを使うと手軽に玄米食が楽しめます。
◯食べ方そのままだと食べづらいと感じる方は、塩をふって食べてみてください。塩や豆との相性がいいので炊き込みご飯もいいですし、スープに入れて食べると玄米がやわらかくなって食べやすいです。これは味が色々変えられて手軽に楽しく食べられるので、私たちお気に入りの食べ方です。炊き上がってすぐに食べない分は炊飯器に入れたままではなく小分けに冷凍するのがおすすめ。食べるときに電子レンジで温めればおいしい玄米が食べられますよ。
◯保管方法高温多湿、直射日光を避けられる場所で保管してください。温度は14~15℃がベスト。シンク下や少し寒いですが冷蔵庫の野菜室、ワインセラーなど、できるだけ空気の変化がなく温度が一定の場所がいいです。ペットボトルやビンに入れて冷蔵庫に入れると密閉性があり温度を一定に保ちやすいのでおすすめしています。
◯特別栽培米の美味しい秘密は?こちらの記事が参考になります!
特別栽培米は普通のお米よりおいしいの? お米づくりのプロがおいしさの秘密を解説
教えて後藤社長
Q. 特別栽培米の玄米をどのような方に食べてもらいたいですか?
A.当社の特別栽培でつくった玄米は甘みがあって食感もいいです。玄米に興味があるけどまだ食べたことがない方にぜひ一度試していただきたいですね。
それから玄米は食べづらいんじゃないか、おいしくないんじゃないか、農薬がついているんじゃないかといったマイナスイメージが多いのですが、全くそんなことはないですし工夫次第で食べやすくなります。むしろ玄米の方がおいしく食べられるシーンもあります。減農薬でつくっているので農薬を気にされる方にも安心感があると思います。
Q.玄米の魅力を教えてください。
A.実際に私も食べていますが、甘みや食感があっておいしいと思います。もちもち感もありますし、私はぷちぷちとしたかみ応えが好きです。食べていると体調がよくなる感じもしています。
栄養価も高いですし、白米食よりも咀しゃくの回数が増えるという点でも健康にいいです。
ご自分で精米すれば7分づき・5分づきなどの分づき米や白米にしたりと、その日の気分で変えられるのも魅力ですね。ご自宅に精米機があれば新鮮なぬかも活用できてお得だと思います。
Q.ぬかの使い道はありますか?
A..ぬかは酸化が早いのですが、新鮮なうちにフライパンで炒ったりオーブンなどで加熱すると多少保存がききます。お菓子(クッキーなど)、お味噌汁やふりかけにプラスしてもおいしいですよ。
また、ガーデニングや家庭菜園の畑にぬかをまくと育ちがよく、野菜が甘くなります。この場合、生のままではなく熟成させてから使ってください。
昔はフローリングのワックスにも使われていました。ぬかをさらし(布)でぎゅっとくるみ床を磨くとツヤツヤになりますので、化学物質にアレルギーのあるお子さんのいるご家庭などにぴったりです。
Q.玄米を食べたことがないのですがアドバイスはありますか?
A.玄米も品種によって味わいが違いますので品種選びは大切です。私はミルキークイーンという品種が好きでおすすめしたいと思っています。
また、白米と違って味わいや風味に特徴があって食べづらさを感じる方、食物繊維が多いので慣れるまで消化不良をおこす方もいらっしゃるので、はじめは少しずつ食べてみてください。
おすすめしたいのは、白米に玄米を少し混ぜる食べ方。白米9:玄米1くらいからスタートしてだんだん増やしていくといいですよ。
記事の監修者
後藤 正人(ゴトウ マサト)
御稲プライマル株式会社
support@miine.co.jp
https://miine.co.jp/
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1. 特別栽培米とはどんなお米?
特別栽培とは、自然環境に配慮し、自然の力・作物本来の力を使って育てる栽培方法のこと。農水省のガイドラインでルールが定められており、農薬や化学肥料の使用は規定の半分以下に減らすというのが大きな特徴です。すべての基準をクリアして認定を受けたものだけを「特別栽培農産物」と表示できます。
◯特別栽培米については、こちらの記事が参考になります!
「特別栽培米」って何?どんなお米なの?米づくりのプロが詳しく解説します
後藤社長「御稲プライマルの特別栽培米は、地元でつくられた堆肥と有機質の肥料を使っています。また、田んぼまわりの雑草も除草剤を使わずに人力で草刈りをしているんですよ。日照不足や低温が続くなど天候が悪いと稲が病気になりやすいのですが、もし病気になってしまっても追加で農薬が使えないので、特別栽培米は日々の管理にとても気を使います。」
2. 特別栽培米はおいしい!
当社では収穫したお米のあらゆる分析・測定を行っています。全般的に当社のお米は甘みや香りがあるのですが、特別栽培米はより一層それらを感じられるようです。実際に食べてみても、他のお米と比べて粒がしっかりしてかみ応えがあり、甘くて味わいが違うと感じます。
3. なぜおいしい?特別栽培米のおいしさの理由
では、特別栽培米がなぜおいしいのか、これはあくまで私見になりますが、作物が自然に近い形で健康的に育っているからではないか?と考えています。農薬や化学肥料の使用量が減って、土壌が持っている自然の力や作物自体の力が存分に引き出されて、お米が元気に育つからだと思います。
例えば、鶏のケージ飼いと平飼いを思い浮かべると分かりやすいかもしれません。ケージ飼いでは、常に空調が制御され栄養バランスも調整され病気などにも素早く対処できます。一方で平飼いの場合、鶏の行動範囲が広いため外敵によるケガなどのリスクが高まりますが、ストレスが大きく軽減されます。どちらの環境で育った卵や肉がおいしそうだと思いますか?何となく平飼いの方が、のびのびと力強く育っておいしそうなイメージが湧きませんか?同じような理由で特別栽培米もおいしく感じられるのではないでしょうか。
特別栽培米に長年取組み続けてきましたが、農薬や化学肥料を抑えることによって、実際に土が変わってきたと感じています。土が変わって、作物の出来も変わって、食べたときの味にも違いが出てきたと感じるようになりました。
後藤社長「特別栽培=必ずおいしい。とは言い切れません。農薬や化学肥料を減らしたら絶対においしくなるのではなく、自然の力で健康的に育った場合、作物本来の味わいが強く感じられておいしいのでしょう。もちろんおいしさの感じ方には個人差があることが前提になります。」
4. 特別栽培米のおいしさの裏にある安心安全とは
特別栽培米の「安心安全」について触れたいと思います。特別栽培というと「安心安全」と思われる方が多いでしょう。私たちつくり手にとっては、この言葉は非常に慎重に扱わなければならないと考えています。
「安心」は前述のおいしさと同じように個人差があります。国産で安心する、ブランドで安心する、人で安心する… 様々な要素に対して自分の価値観というフィルターをかけたときに納得できるもの、それが「安心」です。
一方、「安全」は数字で表すことが可能で客観的に見ることができます。つまり、誰が見ても明らかに判断ができるのが「安全」です。
これらを踏まえたうえで、私たちができること・すべきことを次のように考えています。
①お客様が安心判断できる材料や仕組みを整えること。 ②可能な限り客観的および科学的な裏付けを示すこと。
特別栽培米においては、農薬の使用回数や化学肥料の成分量が農水省の規定で明確に定められていることや、商品に貼付されているラベルで栽培履歴等の詳細や生産者情報を確認できることがお客様の「安心安全」につながるかと思います。
5. 土地の力でおいしく育つ
自然の力を最大限活用する特別栽培米は、その土地の気候風土とは切っても切れません。御稲プライマルの特別栽培米がおいしいのは、この土地の持つ力のおかげでもあります。
ここ福島県本宮市は昔から米どころとして有名で、江戸時代より御城米として幕府に納められていました。東には阿武隈山地から連なる山麓、西には日本百名山に数えられる安達太良山の山容を望め、市内には安達太良山の神々を祀る安達太良神社もあります。自然の豊かさと四季の移り変わりを間近で感じられる地域であり、山々が育んだ肥沃な大地と温暖な気候が、米づくりに適した環境を与えてくれています。
米づくりに欠かせない水にも非常に恵まれています。一級河川である阿武隈川をはじめとした様々な川、複数の湧き水や清水、そして市内の水源として中核を担っている安積疎水(用水)があり、安定して良質な米づくりを行うことができます。水が豊富な土地だからこそ、米づくりが根づいたのでしょう。やがて酒や味噌、糀へと米文化を軸に食の進化を続けてきました。
当社の特別栽培米をつくっている本宮市青田地区は特に、水だけでなく土や気候も米づくりに適していると地元でも有名です。米の生育には、夏は夏らしく、冬は冬らしい気候で、特に夏の昼夜の寒暖差が大きいほどいいと言われています。また、土は粘土質が適しているようですが、ここはまさにそれらの条件がそろっている素晴らしい土地です。
後藤社長「ここ本宮市は豊かな自然に囲まれ、水、土、気候にも恵まれて、米づくりに本当にいい土地です。おいしいお米ができる水田をずっと大切に残していきたいから少しでも環境に負荷をかけたくないという想いもあります」
6. おいしさをキープする特別栽培米の管理
せっかくおいしく育ったお米も管理次第では品質が悪くなってしまうため、収穫後の製造管理にも気を配っています。手塩にかけて育てた特別栽培米をよりおいしく味わってもらえるように、御稲プライマルでは製造から発送まで一元管理にこだわっています。
〇商品製造について
精米機は使用していると米ぬかが段々と固まって機械に付着し、それがお米と一緒に混入してしまう恐れがあるので注意が必要です。特に無洗米機は使用する度に清掃しています。異物混入がないか、充填後も目視確認を行っています。
〇保管について
お米の保管は温度管理が重要です。低温倉庫にて年間14℃~15℃(お米の保管に適している)を維持して保管しています。また、害虫駆除業者と連携して、ネズミや虫が倉庫内に侵入しないよう年間を通して対策しています。
〇発送について
お客様に喜んでいただけることを思いながら、ていねいに確実にかつ迅速に、スタッフが一致協力して作業を行っています。ご注文いただいた商品は、「商品名・内容量・お届け先・商品状態」などに不備がないか、二人体制で厳重に確認を行い発送しております。
〇梱包について
クラフト袋と真空パックの2種類を用意しています。クラフト袋は、すぐに使い始めたい方や環境配慮へ取組みたい方にオススメです。真空パックは長期保存が可能なので、備蓄などに推奨します。当社の品質保持試験では、最長1年半まで品質が保たれています。
〇その他
当社は、JGAPとFGAPの認証農場となっています。この認証制度は、自然環境を意識した栽培、リスク管理や農場運営の考え方などが求められています。これらの基準項目に適合した上で、米づくり商品づくりを行っています。
[caption id="attachment_988" align="aligncenter" width="579"] 御稲プライマル後藤社長[/caption]
■教えて後藤社長 Q&A
Q 農薬や化学肥料は使わない方がいいの?
A 農薬や化学肥料を使用するかどうかは生産者の経営判断によります。使うからいい、使わないからいいということではなくて、どういった米づくりをしたいかなんですよ。例えば、害虫を忌避する農薬を使うと害虫対策は楽で、お米の仕上がりもきれいになります。一方で、それを使わないと甚大な害虫被害が出て、収穫量が少なくなったり見た目も悪くなったりしますよね。そういったリスクを作り手がどう判断するかということです。
Q 御稲プライマルの特別栽培米には農薬や化学肥料を使っていますか?
A 私は農薬や化学肥料を極力使わないことに賛成ですが、最低限は活用するというスタンスです。人間で例えると、風邪をひいたら風邪薬を飲みますよね。それくらいであれば稲に対しても影響がないと思っています。薬を一切使わない方がかえって身体が悪くなる場合もあるかと。過剰はもちろんだめですけどね。基本的には、少しでも自然の状態に近づける努力をして循環型農業をしていきたいと考えています。
Q 販売している特別栽培米の種類について教えてください!
A 品種はコシヒカリになり、「玄米」「白米」「無洗米」からお選びいただけます。それぞれの特徴を説明します。
〇玄米…白米に比べて玄米には食物繊維やミネラル、タンパク質が多く含まれ、少量でもたくさんの栄養を摂取することができます。好みが分かれますが玄米には玄米のおいしさがあり、モチっとした食感もやみつきになりますよ。消化はあまりよくないので、初めて食べられるときは白米に少量を加えて試していってください。
〇白米…玄米に比べると栄養価は低くなりますが、食べやすく様々なおかずに合います。個人的には特別栽培米のおいしさを感じられるこちらをオススメします。
〇無洗米…お米の研ぎ不足、過剰な研ぎ、米の砕けがなく、ごはんの炊き上がりにムラがありません。うま味を残した無洗米製法なので、お手軽においしく食べられるところがいいですよ。
Q 特別栽培米のおいしい食べ方はありますか?
A 味や香りが強いお米なので、シンプルに食べてもらうのが一番だと思います。まずは素材を堪能できる、塩おにぎり。それから、海苔や漬物などと合わせて食べてみてください。ぜひ、よく噛んで味や香りを楽しんで欲しいです。ごはんを深く美味しく味わうことができますよ。
Q 特別栽培米のおいしい炊き方は?
A 少し固めに炊くと、食べたときにお米の弾力を感じられて、いっそう味わいが際だちます。水の量は少なめ(炊飯器のメモリの下くらい)にして、浸水時間を30分ほどとるといいですよ。新米の場合はさらに水分量を減らしてくださいね
Q 特別栽培米をおいしく保つ保存方法は?
A 温度と湿度がポイントです。14度くらいの冷暗所での保管がベスト。夏は特にお米の保管に気を付けてください。家庭ではペットボトルなどの容器に入れて、冷蔵庫の野菜室やシンク下に保管するのがいいと思います。
[caption id="attachment_989" align="aligncenter" width="579"] 御稲プライマル 特別栽培米 収穫[/caption]
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近年、注目されている特別栽培米。実際にどんなお米か知っていますか? 何だかよくわからない、という方もまだまだ多いかもしれませんね。 お米にはコシヒカリなどたくさんの品種がありますが、つくり方にもさまざまな違いがあり、今回ご紹介する特別栽培米は、その栽培方法のひとつです。 特徴を知ってご自分にぴったりのお米選びに役立ててくださいね。
目次
1. 知っておきたい、特別栽培米の基本
2. 同じ特別栽培米といっても地域によって違います
3. 購入するときは表示ラベルをチェックしましょう!
4. 御稲(みいね)プライマルの特別栽培米
5. なぜ特別栽培米をつくるのか
教えて後藤社長 Q&A
1. 知っておきたい、特別栽培米の基本
特別栽培米とは、わかりやすく簡単にいうと「節減対象農薬」と「化学肥料」ともに通常の半分以下に減らしてつくったお米のことです。農林水産省が定める「特別栽培農産物に係るガイドライン」に沿ってつくられていて、「特別栽培農産物」と明記された表示ラベルが商品についているのが目印です。 もう少し詳しく説明してみましょう。 特別栽培農産物は、近年の農薬などの使用に対する消費者の関心の高まりを受けて農林水産省が栽培基準を定めたものです。こちらの栽培方法は、化学合成された農薬や肥料の使用を抑えることで環境への負荷をできる限り少なくし、農業の自然循環の維持増進を図ることを基本としています。
2, 同じ特別栽培米といっても地域によって違います
ガイドラインでは、 ①節減対象農薬の使用回数が5割以下であること ②化学肥料の窒素成分量が5割以下であること と決められています。 いくつか注意点があります。 まず、これらは栽培地域ごとに定められている慣行(通常)の対象農薬、化学肥料の使用回数・使用量に対してとなっているので、実際に使われる使用量は各地域ごとに異なるという点です。 また、節減対象農薬とは、栽培期間中に散布する除草剤、殺菌剤、殺虫剤のほか、植付け前の土壌消毒剤、種子消毒剤などが対象となっています。
3. 購入するときは表示ラベルをチェックしましょう!
そして、お米を買う方にとって重要なのが表示ラベルです。 ガイドラインでは「特別栽培農産物についての名称や栽培情報を商品ごとに表示すること」としていて、 基本的には ①農林水産省新ガイドラインによる表示 ②特別栽培米/特別栽培農産物 ③節減対象農薬の使用回数 ④化学肥料の窒素成分量 ⑤責任者情報 ⑥農薬等の使用状況 を明記することになっています。 (一部、ラベルではなくインターネットなどで情報を開示していればOKの場合もあります。) 特別栽培米を買うときには表示ラベルを必ずチェックしましょう。
4. 特別栽培米を選ぶメリット~こんな方におすすめです
■おいしいお米を食べたい方
御稲プライマルの特別栽培米は、粒がしっかりとして食感がよく、甘みもあっておいしいです。お米には好みがありますが、おいしいお米をお探しの方にぜひ一度お試しいただきたいですね。
特別栽培米の美味しさについては、こちらの記事が参考になります!
特別栽培米は普通のお米よりおいしいの? お米づくりのプロがおいしさの秘密を解説|
■安心できるお米を食べたい方
安心できるポイントは二つあります。ひとつは、通常のお米よりも農薬や化学肥料の使用を減らして栽培されたと国から認定を受けている点。二つめは、商品に生産情報が明記されたラベルがついているので、農薬・肥料の使用量や責任者などを自分の目で確認できる点です。日々の食事に欠かせないお米だから安心して食べられるものを選びたい、という方におすすめです。
■健康に気をつかう方
化学合成された農薬や肥料が身体に合わない方など、できるだけそれらを使わずにつくったお米をお探しの方におすすめです。ラベルの見方を知れば、ご自分の身体やご希望に合うお米を見つけられます。
■自然環境を守りたい方
特別栽培米は環境負荷の少ない栽培方法でつくられるので、“特別栽培米”を選ぶことは自然環境を守ることにつながります。サスティナブルな社会の実現へ参画できる小さいけれどたしかな一歩です。
5. 御稲(みいね)プライマルの特別栽培米
御稲プライマルには特別栽培専用の水田があります。そこは先祖代々100年以上も昔から「この土地はおいしい米がとれる」と言い伝えられ、大切に受け継がれてきました。ほかの農薬などの影響を受けない奥地にあるため作業の手間はかかりますがていねいに育てています。また、肥料には地元の良質な完熟堆肥を使用しており、循環型農業を実践するとともに甘くて深い味わいのお米をつくり上げています。 御稲プライマルの特別栽培米はこちら でもご購入頂けます。福島県本宮市よりおいしいお米を産地直送でお届けします。お米の粒がしっかりしていて食感がよく甘みがあります。
6. なぜ特別栽培米をつくるのか
特別栽培米は、私たちつくり手が自然環境を大切にし共生していこうとする姿勢の表れであり、挑戦でもあります。自然の一部を活用している農業だからこそ、環境保護に向き合って取り組むべきでしょう。作物が育たない世界とならないよう、これからはつくる人も買う人も共通認識を持って地球環境を考えていかなければならないと考えています。
■教えて後藤社長 Q&A
特別栽培のこと、後藤社長がもっとくわしく、わかりやすく教えます!
Q 特別栽培米と普通のお米、何が違うの?
A 一番の大きな違いは、化学肥料、農薬を減らしてつくっていることです。それから栽培において使う資材(肥料や農薬など)も違います。あとは、除草剤が使えないので田んぼまわりの雑草は人力で草刈をしていること、ほかの田畑から農薬の飛散があってはいけないので栽培場所が限られることですね。
Q 無農薬や減農薬、有機栽培とはどう違うのですか?
A 無農薬や減農薬といういい方は公的なものではありません。農薬を減らしてつくっているといっても、実際の使用量があいまいだったり、農地に残留農薬があったり近隣の農地から農薬の飛散がある場合もあります。そういった条件や基準が不明確で消費者に誤解を招いているということで、国がガイドラインをつくって明確にしたものが特別栽培です。 それから、有機栽培(JAS)は化学肥料や農薬に頼らない栽培方法のことです。こちらはとても厳しいルールとなっています。 まとめると、普通のお米(慣行栽培)よりも化学肥料や農薬を減らしてつくったお米が「特別栽培」、化学肥料や農薬を使わないでつくったお米が「有機栽培」です。
Q 特別栽培米はおいしいですか?
A 安心安全ということで選んでいる方も多いと思いますが、御稲プライマルの特別栽培米はそれだけでなく、とってもおいしいんですよ。粒がしっかりしていて食感がよく甘みがあって品質がいいです。食べた方からもいい反応を頂いています。
特別栽培米の美味しさの秘密はこちらの記事をご覧ください。
Q 特別栽培米をつくること、社長はどう考えているの?
A 特別栽培米は10年ちょっと前から取り組んできました。環境に配慮しようと思ったのもありますし、もう多収の時代ではないと考えたからです。化学肥料や農薬に頼らない特別栽培は、私たち農家が自然環境を大切にし共生していこうとする姿勢のあらわれであり、挑戦でもあると考えています。自然の一部を活用している農業だからこそ、環境保護に向き合って取り組むべきでしょう。
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