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御稲の一年 schedule

  • 塩水選~種まき

    種もみを比重1.13の塩水に浸けて、不稔のものと充実したものとに選別します。浮いたもみは取り除き、沈んだもみを水で洗って種まきに使用します。発芽率の向上と病害予防の大事な作業です。
    10℃~15℃の水に約10日間浸けておきます。ゆっくり時間をかけて種もみに水分を吸収させます。その後、30℃~32℃の水で種もみを発芽できる状態(ハトムネ状態)に揃えます。揃ったら陰干しをして余分な水分を切ります。
    種まきは、品種特性に合わせて播種グラム数を変えて行います。土は焼いた土を使って雑菌や雑草対策をしています。

    豆知識
    • ・生卵を使って(卵が水面からのぞく面積で)塩分濃度を調整しているのじゃ。
    • ・催芽したもみ(ハトムネ状態)は何とも言えない発酵の香りがするのじゃな。
    • ・種まきは、箱を流す人、種もみを補充する人、土を入れる人、運ぶ人、などたくさんの人手が必要な作業じゃ。
  • 発芽~育苗

    育苗器の中で約3日間、30℃~32℃を保ち一斉に発芽させます。発芽後は、屋外のプールに陳列しビニールで覆っておきます。少しずつ日光にあてて緑化させていきます。緑化終了後は、ビニールを取り外し水を入れます。田植え予定日を見据えて、成長し過ぎないよう、常に生育状態や気候に注意して水量を調整します。

    豆知識
    • ・発芽直後の見た目は「もやし」にそっくりじゃな~。
    • ・屋外(厳しい環境)で育てることで根張りが良く丈夫な苗に育つのじゃよ。
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  • 代かき(しろかき)~田植え

    田んぼに水を張り、トラクターで荒代(あらじろ)、本代(ほんじろ)と約2回の代かき作業(水と一緒に土を撹拌し整地する)を行います。深過ぎず柔らか過ぎず如何に平らに仕上げるかが重要です。代かきの2~3日後、水田に苗を植え付けます。

    豆知識
    • ・代かきを仕上げる時のトラクターのスピードは人が歩くよりも遅く、ゆっくり丁寧にが基本じゃ。
    • ・植え付けの間隔や本数は品種によって異なるのじゃよ。
  • 水管理~中干し

    生育状態や気候変化に合わせて深水管理、浅水管理を繰返します。畦畔の草刈り作業を2回以上行っています。
    水田の水をいったん排水します。土壌のガスを抜き、根を深く張らせる事が目的です。溝を作って、水はけを良くするための水路を作ります。その後、中干しが終わったら、徐々に水を戻していきます。水はけの状況によっては、溝の本数を増やします。

    豆知識
    • ・寒い時の深水は、水が稲にとって布団の役目(葉や生長点を守る)をしてくれるんじゃよ。
    • ・中干しは、何と!地割れができる位まで乾燥させるのじゃ。
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  • 水管理~中干し

    朝露が乾いたら、コンバインで稲刈りを開始します。もみの水分を15.2%~15.3%まで調整し、自然乾燥に近い状態に仕上げます。
    二個のゴムロールが反対方向に回転し、その隙間をもみが流れます。回転時の摩擦で、もみからもみ殻が剥がれて、玄米へとなります。
    玄米の選別と計量を行います。ステンレス製の筒状のアミの中を玄米が通過します。この時、網目より大きく粒の揃った玄米は、アミを完全に通過して、30㌔に計量されます。それ以外の小さいものは、網 目から落ちて二番口へと流れます。石抜き機や玄米色彩選別機を使用し、玄米品質を安定させています。

    豆知識
    • ・コンバインは、1台4役(刈取り、脱穀、選別、わらの細断)の優秀な機械なのじゃ!
    • ・もみ殻は、堆肥や燻炭に利用するのじゃよ。
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  • 水管理~中干し

    収穫したもみは全て玄米にせず、一部を保管して翌年に種もみとして使用します。収穫後の秋に稲わらをすき込むためにトラクターで耕耘を行います。代かき前の春にも水が入りやすいように一回行います。
    畦畔に土を盛る作業(くろぬり)を行います。圃場の保水力を上げる効果と雑草を抑制する効果があります。

    豆知識
    • ・1粒の種もみが約3,000粒、茶碗1杯分のお米なのじゃ。
    • ・くろぬりは、昔はクワを使い手作業で行っていたのじゃよ。
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御稲の3つの当たり前 point

一個のおにぎり。

おにぎりは完食までには数分とかからず、握るのにもさほど時間はかかりません。
でも、ご飯は炊きあがるまでは少し時間がかかります。
では、お米ができるまでの時間は?
たった一粒のお米ができるまでには、あまり知られていない物語があります。

  1. 1プロローグ
    種もみ(お米の種)は、深い眠りについていて、
    未だ目の覚める様子はありません。
  2. 2誕生(発芽)
    種もみを暖かい水に入れると、徐々に水を含み、
    一周り膨らんだ姿に!?
    ・・・・・・そしてついに、
    元気よく目を覚ましました!
  3. 3準備(育苗)
    目覚めた種もみを土の中に。
    焦りは禁物。油断も禁物。急激な直射日光や
    温度変化には直ぐには馴染めません。
  4. 4出発(田植え)
    いよいよ田んぼの世界へと出発です!
    やっとの想いで、スタートラインまでこれました。
    でも、不安よりも期待のほうが大きいです!
  5. 5試練(生育)
    雨風や寒暖など過酷な日々...
    それでも、太陽の光と清らかな水と肥沃な大地から
    エネルギーをもらい進んでいきます。
  6. 6成果(収穫)
    何度もくじけそうになったけれど、
    やっと収穫できるまで育ちました。
    これまでの集大成を見せるのだ!
  7. 7進化(加工)
    米の可能性はとどまることを知りません。
    ご飯だけじゃない。味噌、お酒、お菓子、パン、麺、
    油など、より美味しく華麗に進化を遂げます。
    糊や化粧品、燃料などにも役立ちます。
  8. 8エピローグ
    一部の籾たちは種もみとして、
    来年へ向けてまた深い眠りへとつきます。
    こうして、お米の物語は続いていくのです。
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